【コラム10】アートレシピ②街はいろいろ(地図のぬりえ)

アートレシピ(環境と空間)編

白い色の住宅地図に家や道路・樹木などにいろをぬりましょう。
楽しい色塗りだけでなく、お子様の環境への興味を引き出し、街の構成を学習します。

No.2 テーマ街はいろいろ(地図のぬりえ)

Ⅰ. 材料や道具・準備
1.住宅地図(図書館に有)のコピー2~6枚、のり、クレヨンや色鉛筆など12色
また、住宅地図は、インターネットで検索し、必要なページごと有料ですがに取り寄せできます。
2.お教室や自宅のお部屋など住宅地図を広げる環境を整えます。

Ⅱ. ぬり方
1.住宅地図用紙とクレヨンまたは色鉛筆を机上に並べます。(材料や道具を配り、環境を整備)3分
2.住宅地図のぬり絵のルールを説明します。
はじめに、場所やもののイメージで、似た種類の色を決めます。
(例えば―お家やお店は黄色系・公園やお庭は緑色系・川や海は青色系・駐車場は灰色系・道や広場は茶色系など)色をお子様と話し合って決めます。
(どこをぬるのか)、今回はルールで決めた場所をさがしてぬることを伝えます。
(どのようにぬるのか)、今回は場所の種類を区別したいので、はっきりぬることを伝えます。
(何のためにぬるのか)説明5分
3.住宅地図をみんなでぬっている様子があります。お子様と共にお家の方もご一緒にぬってみることをおすすめします。
4.まず、お子様が普段から遊んでいる場所や気に入っているお店などがあれば、そのあたりからぬり始めましょう。何ヶ所かぬっていくうちに、街の様子が思い出されて、どんどんと色がつき、知っている場所があらわれて、作業がはかどります。白い住宅地図が次第にカラフルになってきます。
(地図の色ぬり)20分
5.声かけをしましょう。「いっぱい色が塗れたね。きれいに塗れたね。」(楽しいぬりえ)
6.声かけをしましょう。黄色が多いね。お店がたくさんあるからだね。灰色も多いね、それなのに緑色が本当に少ないねなど、街の特色をお話しましょう。」
「楽しい街だけれど、どのようになったら、もっと楽しい街になるかしら」
(住宅地図のいろぬりの学び)
7.振り返りをしましょう。色ぬりされた住宅地図を見ながら、お子様のとりくみをたたえましょう。そのうえでぬりえで分かったことや感じたことを話し合いましょう。お子様から聞き、肯定的な言葉をかけたり、努力を認める言葉を投げかけたりしましょう。
(お子様にわかる評価)5分
8.片付けをお子様と共に行いましょう。(片付けと掃除)5分


鈴木佐知子
1993年、横浜国立大学大学院教育学部美術教育学科修士課程修了
1999年、東京学芸大学大学院連合学校教育学部芸術学科博士課程修了
神奈川県展協会賞、和歌山洋画100大賞展入賞、アメリカ大賞展(ブロンクス美術館)入賞など
2011年セーラムギャラリー(NY)、2014年ギャラリーサテリット(Paris)作品発表
日本デザイン学会会員、大学美術教育学会会員、日本美術教育連合会員、INSEA(国際美術教育連合)会員、モダンアート協会会員、ヨコハマSASユニバーサル研究室代表

障害について
2005年千葉大学名誉教授を主治医として手術を受ける。網膜の疾患から視力低下後視覚障がいが進み、現在第1種第1級の身体障がい
2006年以降も周囲の人々の協力を得てデザイナー、教育者及び造形作家の活動を継続

連絡先
Email: sachiko@sachiko-museum.jp
HP: http://www.ys-udl.com/