【コラム5】―アートレシピ①頭の中の絵地図(メンタルマップ)―

ヨコハマSASユニバーサルデザイン研究室
鈴木 佐知子

かつて私が横浜国立大学大学院に籍を置いていたときに作成したジュニア向けの環境デザイン教育の研究誌から、新たにチャイルド向けの学びの内容と方法を考案します。幼・小児の発達段階をふまえた教材を、今後このコラムで紹介します。なお、アートの体験や製作も料理のレシピになぞらえて以後「アートレシピ」と言います。お子様たちが環境や空間にどのように反応するか楽しみです。

 

アートレシピ(環境と空間)編

記憶を頼りに絵地図を描いてみましょう。お子様の空間認知能力を育て、環境を大切にする心を養いましょう。

No.1 テーマ 頭の中の絵地図(メンタルマップ)

Ⅰ 材料や道具・準備
1.A4位の用紙、黒色のサインペン
2.お教室や自宅のお部屋などでメンタルマップを描ける環境を整えます。

Ⅱ 描き方
1.用紙とペンを机上に並べます。(材料や道具を配り、環境を整備)3分
2.絵地図の描き方を説明します。お家から(例―幼稚園・保育園・学校などまたバス停・お店など)への行き方を描くことを伝えます。
(何を描くのか)短い時間で描くので今回は色を付けず、黒色だけで描くことを伝えます。
(どのように描くのか)遠くのお友達や親戚の人に教えるために描くことを伝えます。
(誰のために描くのか)説明5分
3.絵地図の見本がありますので、参考にしましょう。(参考作品の鑑賞)2分
4.まず、お教室やお家から出かける行先をお子様と相談して決めます。目的地までの道のりを思い出しながら描き、絵地図を作成します。(絵地図の描写)20分
5.声かけをしましょう。「自分だけが知っていることを絵に描いて教えてあげましょう。」(楽しい絵地図)
6.声かけしましょう。「描けないところがあってもよいのですよ。心に残るものや場所を描きましょうね。」(頭の中の絵地図の特徴)
7.振り返りをしましょう。描かれたものの説明をお子様から聞き、肯定的な言葉をかけたり、努力を認める言葉を投げかけたりしましょう。(お子様にわかる評価)5分
8.片付けをお子様と共に行いましょう。(片付けと掃除)5分

 

 

鈴木佐知子
1993年、横浜国立大学大学院教育学部美術教育学科修士課程修了
1999年、東京学芸大学大学院連合学校教育学部芸術学科博士課程修了
神奈川県展協会賞、和歌山洋画100大賞展入賞、アメリカ大賞展(ブロンクス美術館)入賞など
2011年セーラムギャラリー(NY)、2014年ギャラリーサテリット(Paris)作品発表
日本デザイン学会会員、大学美術教育学会会員、日本美術教育連合会員、INSEA(国際美術教育連合)会員、モダンアート協会会員、ヨコハマSASユニバーサル研究室代表

障害について
2005年千葉大学名誉教授を主治医として手術を受ける。網膜の疾患から視力低下後視覚障がいが進み、現在第1種第1級の身体障がい
2006年以降も周囲の人々の協力を得てデザイナー、教育者及び造形作家の活動を継続

連絡先
Email: sachiko@sachiko-museum.jp
HP: http://www.sachiko-museum.jp